日本語Wiki書式が普及しない理由

日本語Wiki書式が普及しない理由

筆者が以前開発していたグループウェア指向wikiの vikky(現在は公開休止中)は、■ で見出し、・ で列挙など、ソースを見ても日本語として違和感のない書式(行頭記号記法)を採用していた。

しかし、この書式は他のシステムでは採用されていないようだ。何故だろう?津田の開発な日記

 日本語Wiki書式が普及していないのは、単にそれを実装したWikiパーサが普及していないため使ったことのある人が非常に少ないからじゃないでしょうか。

 使ったことがあれば非常に便利であることが実感できると思うし、また「日本語のテキストファイルとして自然なこと」はもともとのWikiの理念に即しているはずです。少なくともパソコンにあまり詳しくない人に説明するときは、日本語Wiki書式のほうが圧倒的に楽でした。

 残念なことにそういったことを考えて実装している人は少なく、パースのしやすさとか、あるいは「海外(オリジナル)ではこうだから」という理由で実装しているのが現状なのでしょう。

 津田さんは

というわけで、いいアイデアは自然と広がっていくものだ。逆に言えば、広がっていくのがいいアイデアと言える。

ということは日本語向けwiki書式(行頭記号記法)はあまりよろしくないってことなのかなぁ

――と書かれているけれど、そこで挙げられていた

ラジオボタンチェックボックス、表などのガジェット導入も vikky がオリジナルだ(と思う)。これは他のシステムにも導入されてる。

CSS でスタイルを指定し、CSS をユーザが選択・記述できるというのも vikky がオリジナルだ(と思う)。goo のブログなどでも採用されている。

文書のdiffを保存して、差分表示・復元などを行う機能も vikky がオリジナルだ(と思う)。これもその後いくつかの wiki で導入されている。

――については、おそらく日本で一番普及している*1PukiWikiが実装していたために普及したんじゃないかと思います。

 アイデアの良し悪しではなく、それが使えるツールが普及しているかどうかが重要なんじゃないかと。

 なので、PukiWikiが標準で日本語Wiki書式を使えたり、あるいはvikkyがフリーで公開されていれば日本語Wiki書式が普及していた可能性はあったんじゃないでしょうか。

 確か2001~2002年くらいにWikiがちょっと流行っていて、当時いろんなWikiを使ってみて一番使い勝手の良かったのがvikkyだった記憶があります。

 でもライセンスの問題で導入を断念をして*2、次に使いやすかったPukiWikiに手を加えて使うことにしました。

 ちなみに今ならFreeStyle Wikiを使います。プラグインで書式を変えられるみたいだから、そのうちプラグインを書こうかな。

*1:違うかな?

*2:有料だからというより、具体的な値段が書かれていなかったからだった気がする。ViViをレジストしてるくらいだから安価なら購入を検討していたはず。……ひょっとしたら高価だったのかな。販売していなかったそうです。