ロングテイル論のもうひとつの視点
ロングテイル論のもうひとつの視点
(続き)
というわけで、まずはの場合について考えてみます。
この場合となりますので、
を満たすnを求めることになります。
これを計算すると、nは約1.608になり、は約0.7997となります。
ロングテイルの部分にあたるのはと定義しましたが、この時のm = ∞とした場合でもは約0.2003にしかなりません。*1
――と、この辺まで書いているときにデジモノさんからのトラックバックとそれに関する梅田さんの記事を読んで、ロングテイル論にはもうひとつの視点があるのに気付きました。
それは
大きいほうから集積したものと同じ量を、小さいほうから集積して集めることができる。
ということです。式で表すと、
が成り立つってことです。
「同じこと言ってるんじゃないの?」とか思われるかもしれませんが、k < nである可能性がある点で、前の考察とは異なります。
実際、上記の式を満たすkは約0.2235となり、nの約1.608より小さくなります。
さて、これが何を意味するかというと、「ロングテイルをかき集めてなんとかなると言っても、実際には相当部分ロングテイルじゃない部分も必要だ」ってことでしょう。しかも重複している部分が相当な割合を占めてる。
「しっぽだけじゃ駄目だ」っていう(ロングテイル論の信奉者にとってたぶん)つまらない結論になりますけど、個人的にはこれならアリかと思いました*2。