「blog + RSS」よりも「フォーラムの会議室への書き込み」のほうが圧倒的にPUSHでしょ。

「blog + RSS」よりも「フォーラムの会議室への書き込み」のほうが圧倒的にPUSHでしょ。

この記事においては、NIFTY-Serve のモデルと良くにたものとして SNS の存在を挙げていますが、僕としては SNS よりも、blog + RSS の世界の方が、パソコン通信をインターネットに移してきたすがたに近いのではないかと感じています。パソコン通信とインターネット

――という意見にはほぼ同意などのですけれど、blog + RSSでもフォーラムの会議室に比べれば物足りなく感じます。なぜならフォーラムの会議室へ書き込めば多くの人に読んでもらえるし、おそらくレスポンスがある可能性も高いから。

 例えば、はてな等でいろいろ書いたモノよりNIFTY時代の書込みを読んだ人のほうが多いんじゃないかという気がする。それくらい「他人に読んでもらう(あるいは読ませる)」という点ではblog + RSSよりフォーラムの会議室のほうが価値が高かった。そういう点では、フォーラムの会議室の書込みはまさに「PUSH」でした。

 ところがblogの場合、おそらく全体の5%くらいはRSSによってPUSH的に利用される可能性があるけれど、それ以外はPUSHにはならない*1。ここが「会議室への書込み」と「blog + RSS」の大きな違いだと思うのです。

 ここで思い出したのが、昔サークルの先輩が語っていたことです。

 その先輩は「同人誌を作るより自主制作アニメを作るほうがいい」と言っていたのでその理由を聞いたところ、こう答えました。

 上映会で流せば確実に数百人が見てくれるし、その場で反応が分かる。でも同人誌だとそうはいかない。

 この違いが正に「フォーラムの会議室」と「blog + RSS」の差だと思うのです。

 フォーラムの会議室(=自主制作アニメの上映会)のほうは人数の上限が小さいけれど、ただしそこに集まった人にはほぼ確実に読んで(見て)もらえるし、レスポンスもある。

 blog + RSS(=同人誌を即売会で売る)ほうはより多くの人に見てもらえる可能性はあるけれど、ぜんぜん読んでもらえない(売れない)可能性も高いし、レスポンスもあまりない。

 というわけで、「より多くの人に見てもらいたい」「レスポンスが欲しい」人にとってはフォーラムの会議室のほうが良かったと感じるんだろうし、ノイズが多くても2chが好まれるのはこの辺かなぁ、と。荒しや自作自演はNIFTY-Serveでもあったし、「火事と喧嘩はネットの華」と言うくらいだしね。

 ちなみにこの比較でいうとSNSは「サークルやゲーセンなどの回覧ノート」だと思います、はい。

*1:このあたりはべき法則に従うでしょう。