誤読の解消
誤読の解消
先日「マクロ経済学はそんなに理解しにくいのか?」と書いたけれど、そのちょっと前に書いた「流動性トラップとか産出ギャップとか」では恥ずかしいくらい、めいっぱい誤読してるね*1。なるほど、確かにマクロ経済学は難しい(直感的でないので誤解しやすい)みたい(苦笑)。
ただ、きちんと勉強すれば正しく理解できる――と思う*2。
というわけで、一番ひどい誤解についてフォローしておこう*3。
「効率良く生産する(=生産能力が上がる)ことが良いことだ」といろんな人が言っているわけですが(少なくとも僕はそう言われていた気がする)、「生産能力が上がるということは需要に対して短時間(低コスト)で生産できるということだろうけれど、でも仕事の時間が短くなったなんて話は聞かないね。その余暇はどこに消えたんじゃろ?」とずっと疑問に思っていたわけですよ。
読んでみると、消えた時間は単純に産出ギャップ(≒失業率の増加)として現れるらしい。なるほど、納得。
他にも、生産性が上がったおかげでデフレになって不況になってと、ロクなことがないらしい。
「生産性が上がって消えた時間はどこに行くのか」という疑問に対する回答は「他の産業に移る」であって、それ以上でもそれ以下でもない。
「失業率の増加」は現在のデフレが問題なのであって*4、「生産能力の向上」とは関係がない。
現在がデフレなのは「欲しい物がないという状況が問題」なのではなく、「通貨の流通量が適切でない」ことが問題。
――まだまだ誤解があるかな?
もうちょっと勉強していきましょ。
*1:さらに前に書いたケインズ「一般理論」ダイジェストを読んだ感想も酷いけど。こっちはほっとく。
*2:以下のフォローが正しくなければ説得力ないけどさ。
*3:自分で自分にツッコムのはものすごく恥ずかしいけれど、いちおうね。
*4:インフレ率と失業率とは相関関係がある、というデータがある。